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2016.08.22

虫刺されの種類と症状!炎症はうつる?応急処置の方法は?

主な虫刺されの症状と治療法について

虫刺されは虫の種類によりそれぞれ症状や治療法が違います。
今回は代表的なものをいくつかご紹介します。

■ブユ(ブヨ)

ブユは山間部などの田舎に多く生息していますが、公園や草むらなどにいる場合もあります。
6月~7月がもっとも活発な時期です。吸血性で、刺されても痛みがないため気づきません。
足のすねや太ももなどの足を刺されることが目立ちます。
蚊よりも赤く腫れ、症状が強いのが一般的です。かゆみと痛みが発生します。
治療法としては、ステロイドの塗り薬や貼るタイプのステロイド剤を処方します。

■毛虫

主にチャドクガの幼虫に刺されて来院される患者様が多いです。
シーズンは春の終わりから初夏(5、6月)、夏の終わりから秋(9,10月)がピークです。
ツバキやサザンカ、桜の樹の葉に生息しています。
このチャドクガの体毛は、直接虫に触れていなくても、風で体毛が飛ばされて皮膚に付着します。
非常に極細のため、衣類の繊維も通してしまうため、刺された本人も自覚がないことがしばしばあります。
刺されてから1〜2日後から赤いブツブツの発疹が多発し、ひどいかゆみに襲われます。
治療法としては、かゆみや炎症が強いので、かゆみをおさえる抗ヒスタミン剤内服と強めのステロイドの塗り薬を使用することが一般的です。

■蚊

普段は蚊に刺されても病院にいくということはありませんが、子どもの場合は強く腫れることがしばしばあるため、親御さんがお子さんを連れて来院されます。
刺されてから1日、2日経ってから発症し、数日間続くこともあります。
治療法としては、塗り薬を処方しての対応になります。

■ノミ

ネコノミが一般的です。足首周囲に複数箇所赤い発疹が出現し、みずぶくれ(水疱)を形成することも多く、とても頑固そうな症状が特徴的です。
直接ネコに接触して刺される場合もありますが、野良猫がいる路地などにネコノミは生息しています。
そのエリアを歩くことで足にとびついて吸血するため、野良猫がうろつく路地では足やすねが露出しない服装や靴を着用することが予防となります。
みずぶくれができてしまった場合は、自己処置せず、皮膚科受診をおすすめします。
症状が軽い場合は市販薬での処置も可能ですが、痒みが強い時は皮膚科の薬がよく効きます。

■ハチ

特にスズメバチの被害には気を付けないといけません。
活動が活発になる8月9月は注意です。
近づかない、刺激しない、黒い衣類を着ないなどが基本です。

アナフィラキシ―という言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。
以下のような症状が発症することが確認されています。
・全身皮膚の症状・・・赤み、かゆみ、蕁麻疹、冷や汗
・呼吸器の症状・・・息苦しさ、咳、気道のむくみなど
・粘膜の症状・・・目の充血やかゆみ、唇などの粘膜の腫れ
・消化器の症状・・・腹痛や嘔吐
・循環器の症状・・・血圧の急激な低下、

特に、急激な血圧低下によって意識を失ってしまう「アナフィラキシ―ショック」は生命に関わるとても危険な状態です。
気道のむくみが悪化すると窒息死することもあります。
植木の剪定や林業などのお仕事をされている方は、医師の判断によりアナフィラキシーショック対策用の自己注射剤の処方が可能です。
ご相談ください。
スズメバチに刺された場合は、痛みが激しく、腫れも強いため、強力なのステロイドの飲み薬や注射をつかうなどの対応になります。
息苦しさ、意識の混濁や気分不良、冷感などを伴うときは迷うことなく救急車を呼んで下さい。

虫刺されへの応急処置

虫に刺されて痛みや赤みがある場合は冷やすとよいとされています。
スズメバチの場合は、毒素が周囲に広がることを抑えるために、つねったり、絞り出すなどの処置が有効になる場合があります。
患部がジュクジュクしてしまったら流水で洗って大き目のカットバンなどで覆いましょう。
放置せずにできるだけ早く病院へいくことをおすすめします。